ローマ人の物語

評価:
塩野 七生
新潮社
¥ 420
(2002-05)
コメント:ローマ人の物語、第1巻。 これを読み始めたときは、本当に最後まで読みとおすとは思わなかった。 けれど読み始めたら、止まらなかった。

「ローマ人の物語」を読んでいる。
文庫本で読み始めて、文庫の最新刊の40巻まで読み終わった。

1千年以上も続いたローマ帝国の話。
世界史をちゃんと学んだ経験がないので、ローマ帝国のことは全然知らなかった。

ギリシア・ローマ文明にはなんとなくの共感を持っていたが、紀元前700年頃から紀元400年頃までという時期にこんなスゴい国があったのか、と思う。
寛容、合理的、ローマ人の価値観に共感するとともに憧れてしまう。一度はローマを、ローマの時代の帝国全土を見てみたい。そう思った。

ローマの勃興、成長、成熟、衰退。
衰退に向かうにつれて、ローマがローマでなくなっていく。
キリスト教化していくローマ。

衰退に向かう国、組織ではこんなことが起こるのか、そしてその時点ではささいだった変化が後々大きな後戻りできない変化をもたらすことになるのか、など様々なことを気づかせれ学ばされた。

国のことだけではなく、まちづくりや企業や組織の経営、リーダーの姿勢について、様々な視点から興味深く読めてしまう物語だ。

インフラストラクチャーとはこういうものだったのか、ということも考えさせられた。

残りはまだ文庫版が出ていないため単行本であと1巻、またあっと言う間に読んでしまうと思う。


at 09:54, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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映画「愛のむきだし」

評価:
---
アミューズソフトエンタテインメント
¥ 4,162
(2009-07-24)

もの凄い映画を観た。

「愛のむきだし」
http://www.ai-muki.com/

引き込まれ、笑い、ドキドキし、怒り、泣き、そして叫び、そして最後は心の底から笑った。
心の中のすべてが吐き出され空っぽになったような、そんな気がした。

人生って、世界って、こうなのかもしれない、そう思った。




園 子温(その しおん)監督、やはり素晴らしいです。

ただ、刺激は強すぎるほど強いので、ご注意を。




トークイベント「『愛のむきだし』を楽しむために」
http://filmex.net/mt/dailynews_2008/2008/11/post_17.html


映画内の・・・架空のカルト教団「0教会」における宮台真司の似非説教全文
http://d.hatena.ne.jp/gginc/20090810/1249854154



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at 09:39, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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禅を体験

おとといマリンスパあたみのリボンプロジェクトにて、「ZEN」のプログラムに参加した。

ZEN
太極拳(入門)と坐禅の二本立て
http://reborn-project.co.jp/index.php?option=com_content&task=view&id=18&Itemid=30

動禅(太極拳)と静禅(座禅)。
やってみると体が芯から温まる。
法話もとても面白かった。



日本の伝統文化の隅々にまで浸透している禅。
10年ほど前から興味を持って、本などを読んだりしている。

最近も、朝や寝る前に座禅をしてみたりしている。
心を空にする、無にする、というのは難しいのだが、とても心が落ち着く。

せわしく動く1日に、ひとときのゆとりの時間、何も考えず、
ただ、あるがままに流れるものを受け入れる、という時間を持つことも大切である。



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at 07:46, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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クラクフで出会った日本

昨日のファンドレイジング日本2010 の基調講演に来られていた、ヨーロッパファンドレイジング協会副会長のロバート・カワルコさんはポーランドのクラクフの方だった。7年前にクラクフに行ったが、とても美しい街だった。

クラクフでの思い出はいくつかあるが、ひとつは”マンガ”にて。

クラクフにたどり着くまで中央ヨーロッパを巡り、トルコ、ギリシア、ブルガリア、ハンガリー、チェコなどで美術館をいくつも回り、西洋美術を見まくっていた。クラクフのマンガに行き、日本の水墨画を見て、そして鎧かぶとを見て、衝撃を受けた。

「なんてカッコいいんだ」と。
シンプルで、そしてセンスあふれるその姿にわくわくし、じっと見とれてしまった。


それまで日本の昔のものは、伝統があるから大事なんだ、という意識でしか見てなかった。アートとして作品として、日本の伝統芸術の中ではこれがいいとか あっちの方がいいとかあったが、心からカッコいいとはあまり思っていなかった。

しかし、このとき、衝撃を受けた。西洋のものばかり見慣れていた後に見た日本のアートは、最高にカッコよかった。そして、そのカッコよさは自分にとって居心地がいいものだった。

「おれは日本人なんだな」と思った。

この良さは、頭ではわかっても肌感覚としては、日本で生まれ育ち、日本の文化の中で生きていないとわからないんじゃないかと思った。逆に言えば、自分も日本以外の国のことをわかったつもりになっても肌感覚では決してわかることはないんじゃないかと。

それをきっかけに、自分の生まれ育った国、日本の捉え方や見方が大きく変わった、
ような気がする。

2003年にクラクフを旅したときの写真
http://atamista.com/photo_portal.html

マンガ・日本美術技術センター
http://www.geocities.jp/chikuwagenyo/poland/manggha/manggha01.html



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at 08:08, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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台湾雑記 その1 「茶房」

九份(ちょうふん)茶房

丁寧につくりこまれ、時間を重ね、ゆったりとした時間が流れる空間。
お茶を飲みながら、ゆったりと語らう。
そこに、心の奥底に響き渡るような音楽が聞こえてくる。

ただ時の流れるままに身をまかせて時間を過ごす。
心地よい空間だった。

九份茶房  台湾


こんな風に心落ち着き、そして感性が刺激される場をつくっていけたら、
そんな風に思った。


「黒暗中的舞者 Dancer in the darkness」  in アルバム「寂静的天空 Silent Sky」
http://www.quick-china.com/music/detail/mc29492.html

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at 11:14, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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映画「フラガール」と熱海

映画「フラガール」
昭和40年代。廃れゆく炭鉱のまちに生まれたハワイアンセンターとフラガール。

変わりゆく時代の挟間で引き裂かれる人々。感じる痛み。そして、次なる時代への少しの希望。

ふと、現在を思う。
時代の大きな変化。
次なる時代の熱海の姿。どれだけの人に見えているのだろうか。
自分には見えているのだろうか。

一見、豊かで、そして不透明な今の時代では見えずらいが、あの時代より大きな時代の変化がいま少しずつ明らかになっているのかもしれない。想像以上の危機がやってくるのかもしれない。
次の時代を迎える世代にとっては、とても切実な問題だ。何も熱海に限らないことだけれど。


at 23:14, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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映画「紀子の食卓」

映画「紀子の食卓」

自殺サークル、レンタル家族、・・・とても現代的な映画。
「あなたはあなたと関係していますか?」
というセリフ。
虚構とリアリティ。自分の存在もよくわからなくなる。

最初から最後まで、感情とも言えぬ感情が止めどなく流れていて、ただ画面に映るものを受け入れるしかなかった。

いままでに見たこともないような、衝撃的な映画だった。

なぜか、この映画は登場人物のひとりひとりが、奇妙なほど美しく見えた。




以前に「HAZARD」を見て園子温監督を気に入ってしまったが、この監督がテレビドラマ「時効警察」でも何作か脚本を書いてたとは知らなかった。時効警察はひさびさに気に入って見ていたドラマだったが。









at 01:52, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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映画「カメラになった男」の指し示すもの

1977年、急性アルコール中毒で言語と記憶を失った写真家、中平卓馬。
その後、復活し「カメラになった男」
「写真は創造ではなく、記憶でもなくドキュメントである」という。しかし、意味の外に出ようともがき、壊れた。




映画「カメラになった男」を観た。
中平卓馬の写真は「原点回帰―横浜」という写真集で以前に少し見たことがあった。
しかし、あまり記憶には残っていなかった。

映画の中で見た写真と風景に(個人的に)衝撃を受けた。中平の見る風景、中平の撮る風景があまりにも身近なものだったからだ。
それは、僕がよく歩き、よく撮る風景、その場所だった。

中平卓馬の言動、文章、そして写真。
そこから何を受け取ってよいのか、何を受け取るべきなのか。
下北沢シネマアートンでの映画上映後、この映画の監督、小原真史と社会学者の宮台真司の対談があった。

宮台真司は問うた。
「中平卓馬という存在を僕たちはどう受け止めたらいいのだろうか」と。
中平卓馬という存在は、滑稽であり、鋭くもあり、温かくもある。壊れているようにも見えるが、一番マトモにも見える。
それに対して、笑うべきか、深刻に受け止めるべきか、ありがたがるべきか・・・どれえもあり、どれでもないような気がした。
一言で言えば、戸惑うしかなかった。

小原真史は答えた。「小さく肯定する」と。
僕はこの中平卓馬の指差す先を自分の中のどこかで抱えていきつづけたいと思った。






■参考■
映画  : 「カメラになった男 写真家 中平卓馬
宮台真司: 「尊敬する中平卓馬に言及した文章をアップします
映画紹介: 関心空間 
        重森弘淹写真評論賞

中平卓馬の撮影フィールド、早渕川の風景 : HP atamista(Japan-横浜-TSUNASHIMA の写真)

書籍  : 




at 12:21, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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いまここといつかどこか 〜映画 「ホテル ルワンダ」「力道山」〜

映画「ホテル ルワンダ」と映画「力道山」を観て。


■ルワンダのジェノサイド(民族大虐殺)という歴史的事実。

この映画をずっと観たいと思っていたが、ルワンダのことについて特に予備知識があったわけではない。

画面のこちら側でゆったりと椅子に腰掛け映画を観る。

酷さ、どうしようもない悲しさ、やりきれなさを感じさせられるが、自分にはリアリティを持って迫っては来ない。

ぬるい空気の中で育ち、死の恐怖に怯えることもなく生きてきた、この俺たちがすべきことはなんだろうか。

世界のむごい現実を変えるべく動き出すことだろうか。

自分たちの生活を見つめ、より豊かになろうと励むことだろうか。

娯楽として映像を眺め、涙を流しすっきりした気分に浸ることだろうか。




■‘力道山’という存在が生まれた時代背景。

戦後の日本、這い上がろうとする日本。

あるものを蹴落とし、自分がのしあがろうとする。

生きることに必死で、這い上がることに必死で。



今ここにいる自分のヌルさを思う。

前に向かっていかなければ生きていかれないほどの現実は、いまここにはない。


けれど、あの時代もそんなものはあったのだろうか。あまりにもあの時代を知らなさ過ぎる。映画が醸し出す空気でしか、あの時代を感じることができない。あまりにも伝えられていない歴史。リアリティを持って感じることはできない。


■今この時代、この場所では、別種のリアリティが存在している。

生命の危機があの場所ほども、あの時代ほどもあるわけではないのに、社会の中で息苦しさ、生き苦しさを覚えて、窒息しそうになっている人々も数多くいる。

おれが答えるべき問いは何なのだろうか。



*映画「ホテル ルワンダ」
http://www.hotelrwanda.jp/

*ルワンダ共和国
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80

*映画「力道山」
http://www.hotelrwanda.jp/

*力道山
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%9B%E9%81%93%E5%B1%B1



at 21:24, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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EGO-WRAPPIN' が奏でる空気

EGO-WRAPPIN' Midnight Dejavu 12/23

東京キネマ倶楽部。 狭い路地、神社・寺 、立ち飲み屋、風俗のピンクな空気、昭和の匂いが漂う街、鶯谷。

昭和の匂いを持ちつつ、90年代以降の現実感の中で音を奏で続けるEGO-WRAPPIN'。 元キャバレーのホールの中で昭和のイメージと空気を通して現代の現実を音として放つ。EGO-WRAPPIN'の放つリズム、歌声、切れ味のあるギター、そして熱狂。 言葉と音にこめる切実さと、外に醸し出すノリの軽さ。 我々は感じ、魅せられ、熱狂する。



東京キネマ倶楽部の空間の中にいつつ、地元熱海でこの音が奏でられることを夢想した。 昭和の俗なる空気と匂いをかろうじて保ち続ける熱海の地と 昭和の温かみと現代の現実を放ち続けるEGO-WRAPPIN'の音色が交わる姿を。 「色彩のブルース」に染まる熱海の街を。



at 14:22, 市来 広一郎, 旅・音楽・映画・禅・サッカー

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