孤立するお年寄り ー あらゆるまちづくりは現場にいる起業家から始まる

急増する、孤立するお年寄り。 
路地で車が入れないところや、急な階段を通らないと外に出れないところに住んでいる方々がいます。エレベーターのないマンションのために外に出れない方々もいます。 買い物も、病院に行くことさえ、ままならない、自宅から出ることができない。 こんな暮らししかできないなんて、悲しい。やりきれない気持ちになります。 

でも、そうした人々の支援をしている方々がいます。 伊豆おはな、の河瀬さんご夫妻です。 http://izuohana.com 昨年、介護保険タクシーを開業しました。 介護保険が使えるタクシー。安価で利用できます。 地域に新たなプレイヤーが誕生したことで、問題解決に向かう新たな道筋が見え始めるのではないでしょうか。 

おそらく現場で行動されている、ケアマネージャー、ヘルパー、看護師などの介護に関わる方々はこうした問題を知り、そのためにどう解決していったらよいか問題意識を持っている方々も多くいるのではないかと思う。

しかし、おそらく日々の多忙で大変な仕事の中でそうした問題解決の行動までは十分には動けないし、どうしたらよいかわからない、ということもあるんじゃないか。だから、全体を俯瞰してこの問題を根本的な解決に向かうのは難しいのではないかと思う。 

そこに必要なのが、こうした問題を解決に動く、誰よりも現場のことを知る起業家であり、その問題を解決するために汗をかき、智恵を絞る現場の行政マンだと思う。そしてこうした問題解決や進むべきビジョンを示すのが、起業家や行政トップの役割だと思う。 

今度の市長選でも、ここに挙げた一例に過ぎない問題だけでなく、介護や高齢者に関わる諸問題に正面からぶつかり、解決を図っていくこと、それをどのようにやっていくかについての政策的な議論が巻き起こることを望む。 熱海は高齢化率が40%を超えます。人口38000人ほどのまちに、65歳以上の方が1万6000人ほどいます。全国の中でも課題が進んでいる地域なのです。 観光だけのまちづくりではなく、あらゆる分野において、こうした起業家やNPOの存在が求められています。 

こうした社会的な問題に取り組む起業家、NPOを育成する講座を開催し、起業を支援します。 介護の分野においては、看護師やヘルパーの不足も叫ばれていますが、現在は行政としてはそれに対して 介護において重要な役割を果たすレベルの高いケアマネジャーの育成も急務です。 

こうした現在ある問題に対処し、また問題を予防するためには地域で問題解決する、ビジョンを持ち、結果を出す起業家の存在が不可欠。 行政では、あらゆる問題はカバーしきれないし、手に負えません。いまは民間にもプレイヤーが足りない。起業スクールを開催して行くことや、こうした社会問題に取り組む起業家を誘致していくこと、です。

東京には様々な社会問題の解決で実績を挙げているNPOや社会起業家も数多くおり、その中には実際に活躍できる現場も求めてる方々もいます。 僕は、熱海がこうした方々が活躍する場となり、将来熱海から様々な社会問題解決に挑む起業家が全国、あるいは世界に羽ばたいて行くための拠点になることを望んでいます。

at 09:47, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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atamistaが、熱海市長になる人に聞きたい4つのこと

市長選が9月7日にあります。でも、多くの人にとっては各候補者が何を考えているのか、何をしようとしているのか、わからない、選びようがない。ということもあるかもしれません。
そもそも、市長選、あるの?という声もよく聞きます。

僕はヨーロッパの社会のように、自分たちのことは自分たちでやり、また自分たちで決め、地域を守り、担っていく、成熟した民主主義がこの地域でも、この国でも根付いていくといいなと思います。選挙というと敬遠しがちだけれど、でも、本当は自分の生活が決まってしまう大事なこと。一人でも多く、自分の身近なところからでも関心を持って欲しいと思っています。

NPO法人atamistaは熱海のまちづくりにずっと取り組んできました。その中で、課題に感じることや地域の深刻な問題にもいろいろと気づいてきました。だから行政のことや政治のことも考えざるをえない。まちのトップがどんなビジョンを持って何をやっていくかっていうことにやっぱりいろんなことが影響していくのです。

それを一人ひとりが考え、決めてほしい、そう願っています。

私たちNPO法人atamistaでは、以下のような公開質問状を各立候補予定者の皆さんに出して、それぞれの方々がどう考えているかを知りたいと思っています。これがNPO法人atamistaが考えるいまの熱海でもっとも重要な課題です。

これはまだ出していなく、案ですので、もっとこういうことを聞いて欲しい、この方が大事なんじゃない、という意見なども含めて、ここに書いてあることにいろいろ意見がもらえたらうれしいです。あと数日で完成させて各立候補予定者に届けたいと思います。


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公開質問状(案)

日本の2050年の姿とも言われる課題先進地域である熱海市は、全国の都市の中でも多くの課題を抱えております。観光だけでなく、あらゆる分野で問題を抱えておりますが、類まれな資源を持ち、今も移住を希望する方々も多くいる熱海はこのまま衰退していく都市であるとは思えません。私どもNPOでは様々な市民や地域外の方々と一緒に様々なまちづくりに取り組んできた中で以下のような考え、問題意識を持っております。

【シャッター街となってしまったまちの現状】
多くの市民や熱海への来訪者が熱海が寂れていると感じる一つの大きな要因が中心市街地のシャッター街化した状況です。「せっかく熱海に引っ越してきたのに、あまりにも寂れていてびっくりした。ショックだった。」という声も聞きます。熱海の空き家率は静岡県内でもワースト2位であり、また中心市街地エリアの空室率も25%、4分の1にも上ります。全国平均の空き家率が13%なので、倍近く、非常に大きな課題であると感じています。
一方で古くからある個性あるまちなかの建物や街並み、昭和のノスタルジックな風景が残る街並みを評価する声も非常に多いです。そこが空き家、空き店舗になっている状況を改善することが熱海の歴史と生活文化の魅力を最大限に引き出すことにつながると考えております。


【若者の減少という課題】
現在熱海では20代〜30代の減少が続くという状況が長期に渡って続いています。一般に若者の減少は仕事がないからだという話になりがちですが、熱海は昼間の人口が多く、つまり、他地域から熱海に通っている人の方が、熱海から他地域に仕事しに行っている方よりも遥かに多い状況です。これは熱海で働いているのに、熱海に住んでいない、ということを指しています。
一方で熱海にある仕事は限られている、というのも事実であり、仕事、産業をどう生み出していくかも重要な課題と考えております。

【長期的視点に立った都市経営】
また全国的な状況を見ても数十年と長期的に考えると人口減少や税収の減少は避けられない状況です。人口増加策をとるにしても、人口減少でも耐えられるシナリオを考え、それに耐えうる行政経営が必要と考えます。財政の負担を将来につけ回すことなく、長期的な視点を持って、公共投資をすることが必要であると考えます。公共施設や公共インフラの維持するにはお金がかかります。建設費2割、維持費8割と言われます。しかし、現状の熱海市の公共施設は維持更新投資が十分にはされていないため老朽化のスピードが早く、資産価値も減少している状況です。
こうした中でいかに税金投入を少なく、少ない公共投資で大きな税収を得るかという費用対効果を長期的な視点で図ることで、将来世代に負担ではなく財産を継承していく必要があると考えます。

【一次産業の再生】
観光は地域の総合型産業と言われています。1次産業から3次産業まであらゆる地域の産業が関わりうる、またそうしたあらゆる産業の魅力があってこそ、他を圧倒するその地域にしかない魅力に人は惹きつけられると考えます。地域独自の魅力と考えると、一次産業こそが長期的に考えると非常に重要であるとも言えると思います。1次産業から地域内で育成していくことにより地域内の経済循環も増えますし、6次産業化などの取り組みにより高付加価値な商品開発も可能になります。観光で訪れる方、別荘をお持ちの方、移住してきた方々も、熱海ならではの食もますます求められるようになっています。

以上のような考えから下記4点をご質問させていただきます。
8月〇〇日までのご回答をお願いいたします。

1.シャッター街化した、中心市街地をどのように再生しようとお考えですか?中心市街地再生のビジョン(5〜10年後の将来のあるべき姿)と戦略についてお答えください。

2.熱海の抱える20代〜30代の若者の減少という課題に対して、どのようなお考えをお持ちで、どのような政策をとっていこうとお考えですか?

3.長期的に人口減少や税収の減少が予測される中で、水道、公園、公営住宅等の公共施設、公共インフラをどのように維持していこうとお考えですか?また新たな公共施設建設や更新投資、インフラ整備をするにあたって、財源をどのように使うことをお考えですか?

4.総合型産業である観光を一番下で下支えする、1次産業の再生について、どのようなビジョンと戦略、政策をお考えでしょうか?



NPO法人は政治的中立を保つ責任を持っておりますが、私どもの事業に賛同して参加、協働してくださる皆様や市民の皆様へ、私どもNPOが熱海の重要課題と考える各事項について市長選立候補予定者の方々がどのようにお考えなのかを理解するためにこのようなご質問をさせていただきました。


当団体は中心市街地の再生について研究と実践を行ってまいりました。全国の非常に優れた実績を上げている手法もあります。各立候補予定者の皆様から情報提供や政策提言等を要望いただいた場合は、喜んでご提供いたしますので、ご連絡をいただければ幸いです。

at 08:15, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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少子化という大問題と小学校の統廃合

地域の課題をとらえるときに、どこにビジョンをおき、どの時間軸、空間軸で眺めるかによって、何が重要かはまったく異なる。

それを考えないと「目の前の食っていくことが重要だから、観光に投資しろ!という声と
「数十年後のことを考えて、低炭素・低エネルギー社会にするために投資しろ!」という声が同じレベルで議論されてしまう。どちらも重要なことのはずで、どちらもしっかりと課題をとらえた上で、優先順位をつける必要がある。それは、時間、資金、人、情報に限りがあり、いまできることに限りがあるからだ。

ということで、ここでは、持続可能な地域社会というビジョンの下で、20年〜30年ほどのスパンで、熱海市というエリアで、物事を眺めてみる。



そのときに、このまちが抱える最も大きな課題は何だろうか?




それは、このまちを支える若者がいないということではないだろうか?質の問題ではなく、量の問題として。これからこの問題については、このブログを通して様々な角度から眺めてみたいと思う。

少子化、人口減少、子育て、人財育成、小中学校の統廃合、お祭りなど地域の行事、地域文化の継承、防犯・防災、商店の後継者・・・様々な視点から眺められると思う。


今回は教育という観点から。


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at 08:26, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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地域の中の旅館

 ある地域の方から聞いた話。

「旅館は今まで自ら顧客を獲得しようとしてこなかった。エージェントに頼っていた。

旅館組合はビジョンがない。
10数年前から会合に参加しているが、5年後、10年後、・・・をどうするか?
そういった話合いが一度も行われたことがない。」


旅館は観光地にとって、地域の経済と文化を支えてきた存在、と言える。
新しい時代の新しい旅館の形、地域に対しての新たな貢献の仕方が求められている。

旅館の人たちとも、もっとこれから地域づくりを一緒に取り組んでいきたい。


JUGEMテーマ:地域/ローカル


at 08:36, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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イノシシ問題


どこの地域でも農作物に対するイノシシの被害が年々深刻になってきています。
熱海でも年々イノシシ被害を受ける農地が拡大していっています。

中国新聞ではイノシシに関する特集記事があります。
http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ihen/index.html

なぜイノシシ被害が増えているのか?ちょっと考えてみたいと思います。


狩猟ハンターの高齢化、イノシシの個体数の増加などによりイノシシを捕獲・狩猟することでは追いついておらず、また狩猟だけでは根本的な問題の解決には結びつかない。根本的な原因は何でしょうか?
短時間でネットで調べてみた原因仮説と解決策の案を書いてみます。

◆原因 .ぅ離轡靴留造任△襯疋鵐哀蠅里覆觜葉樹が減少したため
◆原因◆(畤者であるオオカミがいなくなった


◆解決策 .ぅ離轡靴僚性を考慮した対策をとる
◆解決策◆々葉樹林を復活させる
◆解決策 オオカミを放つ
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at 05:06, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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閉塞感打破へ!

1月25日(日)、熱海新聞、伊豆新聞、伊豆日日新聞のコラム「伊豆路」に寄せた記事を掲載します。

新聞紙上では、一部脱字がありました。大変失礼いたしました。「NPO法人EIC」→「NPO法人ETIC.」です。

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6年ほど前、約1ヶ月インドを旅した。インドから帰国して目にした電車内の風景は未だに忘れることができない。そこにあったのは、「死んだような目」をした気力のない人々の姿、生命力溢れるインド社会とは正反対の風景。あまりにも大きなショックで「こんな社会で20数年生きてきたのか」という思いと「自分もまたこの社会の空気に染まっていくのか」という思いで、やりきれない気持ちになった。

私が、日本社会に漂うあまりにも大きな閉塞感を感じた、初めての瞬間だった。


私たち30歳前後の若者も、将来に対する言いようのない不安と閉塞感を抱えている。ここ1〜2年、ニート・フリーター・派遣の問題や正社員の長時間労働などの雇用問題や貧困問題などが広く認知されるようになってきた。当初は若者の怠惰批判などもあったが、現在では多くの人々が社会的な構造の問題であることに気づき始めた。
そんな中、同世代の若者がこの閉塞感漂う状況を変えようと立ち上がり始めている。「社会起業家」と呼ばれる人々だ。


私たちの世代は、小中学生の頃バブル崩壊を経験し、思春期から20代前半にかけて、阪神大震災、地下鉄サリン事件、少年の凶悪犯罪、97年の山一證券などの破たん、そして9.11テロなどを肌で感じてきた。社会に出る頃には就職氷河期だった。社会が壊れていく姿を目の当たりにしながら、自分たちは社会とどう関わっていくべきかを深く考えてきた世代でもある。


「社会起業家」は、利益追求ではなく社会や地域の問題解決を目的として事業に取り組む。起業家型リーダー育成を行う「NPO法人ETIC.」、一次産業のプロデュースを行う「株式会社みやじ豚」、島根で旅館を拠点とした地域再生に取り組む「旅館 吉田屋」など。


私たちNPO atamistaも、地域の方々と連携しながら「里庭」「オンたま」などのプロジェクトを行い、地域に人を育て、事業を育てることに取り組んでいる。
「100年後も豊かな暮らしができる地域づくり」を目指して。

at 00:40, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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滑稽なる日本の選挙

日本の選挙をテーマにしたドキュメンタリー作品が、ドイツのベルリン映画祭で話題になっているようです。


■日本の選挙に密着した映画が話題に
ニュース記事はコチラ

4月には統一地方選、このような選挙が全国各地で繰り広げられるんですね。少しずつでも変わっていけばよいのですが・・。

海外で選挙を経験したことがないので、海外の実態がわかりませんが、ヨーロッパのどこかの国で一度くらい選挙を見て、投票をしてみたいものです。

少しでも日本の選挙が変わっていくためにもマニフェスト型の選挙がもっと根付いてほしいとも思います。インターネット新聞JANJANにこのような記事が載っています。
「マニフェストを読んで選挙に行こう。」

このように地道に活動されている方々もいるのですね。


at 19:53, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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なぜ人を殺してはいけないのか? 〜成熟社会を生きる作法〜

人生の教科書「よのなかのルール」(藤原和博、宮台真司)という本を読んでいる。
教育ということにとどまらず、私たちが日常を生きていく上で非常に大切なことが書かれていたので要約してみたい。

1997年にTBSの『ニュース23』に出演した男子高校生が「なぜ殺人がいけないのか分からない。自分は法律の罰が恐いから殺さないだけだ」と発言した。この本の序章では、この発言を出発点に、成熟社会を生きる作法とそのための教育の施し方が書かれている。


なぜ人を殺してはいけないのか?

■法律があるから人を殺さないのか?
厳罰化しても殺人は減らないことが証明されており、法律があるから人を殺さないのではない。人を殺さないのは法律ではなく倫理(個人道徳)や道徳(共同体道徳)の問題なのである。

さらに、その道徳にしても、「人を殺してはいけない」というルールを一般化した社会は歴史上一つもない。あったのは「仲間を殺すな、仲間のために人を殺せ」というルールだったのだ。

近代過渡期(重化学工業時代)は仲間の範囲が国民であり「仲間」=「人」だったため、「人を殺すな」というルールがあるように見えた。しかし、現在の近代成熟期に入ると仲間の範囲が小さく縮んでしまったため、「人を殺すな」というのは当たり前のことではなくなってしまった。

■なぜ人は仲間を殺さないのか?
「仲間を殺すな、仲間のために人を殺せ」というルールがあったと言ったが、それは明確なルールとして確認されていたわけではない。仲間を殺さないのは、仲間を殺せないから、なのである。それでは、なぜ人は仲間を殺せないのだろうか?

答えは、承認によって獲得した自尊心により仲間を殺せないためである。
他人とのコミュニケーションを通じて肯定され承認されることによって、自尊心が養われる。そのような自尊心により、自分が自分であることにとって、他人や社会の存在は当たり前の前提となるのだ。それにより、他人を殺すことはただちに自分を殺すことにもなるのである。

■「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いがなぜ現れたのか?
近代過渡期においては規律が尊重され「いい学校、いい会社、いい人生」という物語に従うことで承認が得られた。しかし、近代成熟期に移行して社会の全体像が不透明化して何がよきことなのかは個々の人により異なることとなった。にも関わらず、家庭や学校教育が近代過渡期と変わらなかったため、子供は承認を得ることが難しくなった。
それにより、自尊心を得られず過剰同調する人、ひきこもる人、承認を拒否して脱社会化する人がでてきた。脱社会化した人間にとって、人はモノと同等であり、人を殺すことをなんとも思わないということになってしまうのである。

■成熟した社会での作法をどのように身につけていくべきか?
成熟社会における作法を見につけるための教育とは、「みんな仲良し」という協調性重視型の教育ではなく、自立と相互貢献を重視する自己決定型の教育である。成熟した社会での作法を見につけていくためには、人々の試行錯誤と自立的尊厳の育成が支援されるようなメカニズムが必要である。
自立と相互貢献を身につけた大人が知識や価値の伝達ではなく、コミュニケーションを通じた承認の供給を行っていくことが大事なのである。


【参考文献】
内容をもっと詳しく知りたい方はコチラをお読みください:

at 23:16, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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ブータンのGNH

ブータンという国ではGNP(Gross National Product=国民総生産量)ではなくGNH(Gross National Happiness=国民総幸福量)が重視されています。

熱海もGNP的なものだけではなく、GNH的な観点でモノゴトが進んでいくようになっていけば、と思ったりもします。



■参考■
ブータン  : ホームページ
GNHとは : ナマケモノ倶楽部HP
GNHについてのいろいろ : NPO GNH研究所 

at 04:29, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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いじめが起こる社会構造

以前にいじめについての文章をメディアの観点から書いた。


その後、いじめ問題、というよりそれを生み出す現在の学校の仕組みについて、納得のできる説明をしているものを見つけたので紹介したい。

■書籍
「いじめの社会理論―その生態学的秩序の生成と解体」内藤朝雄 著

■ビデオニュースドットコム
丸激トークオンデマンド「いじめを無くすためにまず私たちができること」ゲスト:内藤朝雄

私自身、学校の閉鎖性がいじめの根本的な問題なのではないかと感じていたが、いままでなんとなく感じていたことを明確に語ってもらった気がする。
いじめの問題は、学校が一般社会とは異なる場所として神聖視され、一般社会のルールが適用されず暴力までもが黙認されてしまうことと、一緒のクラスになったら常に近くにいなくてはならない、などの学校の閉鎖性の中で対人関係の距離感を調節できないことにある、というようなことが述べられていたと思う。そのような全体主義的共同体的環境を打開していくには、(けんかなどは別にしても)一方的な暴力は決して許されないという態度を示すことであり(ときには警察の力を借りるなど)、多重的な所属ができるような仕組みを作ることである(クラスを廃止する、またはドイツのように部活は学校とは別のコミュニティ、例えばスポーツクラブで行うなど)。

また、受験戦争が子供たちを圧迫し、いじめを生み出しているというどこかで聞いたことのある論理が全くのでたらめだったことも衝撃だった。中学では、学年が上がるほどいじめの発生件数は減少している。その要因のひとつとして、受験勉強という個の競争が生まれるからだとしている。要は受験勉強で忙しくていじめなどしてるヒマはないということだろう。

また、以前このブログでいじめの発生件数について取り上げたが、いじめの発生件数は、小中学校がどれだけの件数を文部科学省に報告しているかがわかるに過ぎない、ということも述べられていた。確かにその通り。前回の私の分析もかなり甘かった。

小中学校にいじめを隠そうとする動機づけが生まれる土壌がある限り、いじめの発生件数は総体数としては意味を持たない。メディアによるいじめブームが起きたときにいじめ件数は跳ね上がるようだ。

それにしても、いじめやそれを生み出す構造については、これほどまでに明確に社会学、社会心理学の分野で研究されているにも関わらず、これがメディアではまともに扱われず、単なるお祭り的な報道しかされていないことに、改めて失望を感じる。




at 01:37, 市来 広一郎, 熱海や社会の現状と課題

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